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「 脊髄性筋萎縮症の患者登録システム 」

  担当医師への説明書

 


1. 脊髄性筋萎縮症患者登録システム構築の目的

近年、脊髄性筋萎縮症に関する研究は進んでおり、新しい治 療法が開発されつつあり、治験への取り組みが始まっています。稀少疾患である脊髄性筋萎縮症で、治験を円滑に進めるためには、対象となる患者様を的確に把握するシステムが重要と考えられます。このような目的のため、臨床研究 / 治験をスムーズに施行するために、患者登録システムの構築が必要と考えました。このようなシステムは、治験を円滑に進めるだけでなく、疫学的研究、治療法・治療薬の開発など様々な分野に貴重な情報をもたらし、そのことにより疾病の研究や治療法の開発が促進される効果も期待されます。


2. 登録する情報の内容について

この登録システムでは、患者さんの連絡先や身体状況、日常診療で行われている検査結果、遺伝子診断を受けて判明している 遺伝子変異等について、東京女子医科大学附属遺伝子医療センター SMA登録部門に登録していただきます。この登録システムでは情報の登録は患者さん自身の自由意志に基づいて行うこととしました。ただし、登録内容には、検査データなど患者さんだけでは正確に記載することが困難な内容も含まれます。担当の先生には、ご面倒をおかけいたしますが、患者登録用紙が正確に記入できるよう、ご協力をお願いいたします。登録の際には遺伝子検査結果のコピーが必要になりますので、患者さんがお持ちでない場合にはお渡し下さい。また、記入内容について不明な点があった場合には、SMA 登録部門から、ご連絡させていただくことがあります。


3 . 登録の方法について

この登録システムは、脊髄性筋萎縮症と診断されている患者さんを対象といたします。原則として患者さんの手で、患者登録部門に必要書類一式をお送りいただくことで行われます。したがって、先生方には、患者さんがお持ち頂いた患者登録用紙の記入に必要な情報の提供・記載内容の確認をお願いいたします。


4 . 登録実施における危険性、不利益について

患者さんの臨床情報を収集する研究ですので、患者さん自身に対する身体的な危険性はありません。本登録システムが必要とする情報は、正確な診断についての情報と一般的な 臨床検査情報であり、このために特別な危険性や不利益を患者さんに生じさせ ることは無いと考えています。 ご登録いただく患者さんの情報は、遺伝子解析結果を含む個人情報ですので、厳重に管理いたします。登録情報が公開される場合には、いかなる場合であっても、それぞれの患者さんを特定できるような情報を公開することはありませ ん。 担当医の皆様には、お忙しい診療の中で、本登録システム登録に必要な情報提供など、お手数をおかけすることは大変心苦しいのですが、本登録システムの主旨と意義をご理解のうえ、ご協力賜わりますようお願いいたします。


5 . この研究に登録された情報について

登録情報を分析し、治験の実施に向けた情報の作成を行います。個人情報が 特定されないように配慮したうえで、学術的な場での公表を行います。個人情報が特定されないように配慮したうえで、国際的な患者登録ネットワークへ情報が登録される場合があります。治験が計画された場合には、ホームページ等を通じて患者さんに情報提供をすることがあります。また、ご希望された場合には、治験の対象となる可能性のある患者さんに直接お知らせすることがあります。


6 . 費用負担、研究資金などについて

本登録システムの運営にかかる費用は、主に厚生労働科学研究費補助金によって賄われるため、本登録システムの登録に対する費用はかかりません。しかし、登録に必要な書類の入手、患者登録用紙に記入する際の医師への受診、登録用紙の郵送費用などは患者さんのご負担となります。なお、申し訳ありませんが、患者登録用紙記載のための情報提供に対する特別な費用請求はできませんので、通常の保険診療と同様にお取り扱いいただきますようお願いいたします。


7 . 研究責任者と連絡先(相談窓口)

この研究について、不明な点が ありましたら、以下の研究責任者におたずねください。